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PSO エピソード ウサムク/第2話

+-+-+ 森の攻防 +-+-+

 ラグオルの森…。かつてはパイオニア1から移住した人々たちが暮らす、平和な居住区だった。現在は居住区の中心にあるセントラルドームが謎の大爆発を起こしたため、無人の街と化している。街の姿はところどころに見られるものの、ほとんどの建造物に草木が浸食し、人工物と生物が融合したかのような気味の悪い場所となっている。 その森の中心にあるセントラルドーム周辺地域の実地調査。それがウサムクたち4人に命じられた任務である。

「うげ〜…。超気持ちわるいんですけど」
「なんですかぁ〜このベトベト」
「モスマントの体液だな…。さっきモスマントの巣を駆逐したときに被ったんだろう」
「だな……じゃねーんだよ。レイド!! あたいの大事な緑色の服が紫色にかわっちまったよ。うおお!」

 空中から森に侵入する物を察知して、巣ごと降下してくるモスマントの群。それらをウサムクたちは倒したばかりだった。

「だいたいよー、エネミー見たとたん人が変わるのやめろよな、レイド。ったく普段はすかした面してるくせに、なにが「うおおお、我が眼前に立ちふさがる物を滅す」だよ。たかが虫じゃねーか!」
「そうですよレイドさん、私の大事なモノメイトが腐っちゃったらどうするんですか!」
「レイドさー、なんかさあんたキャラ作ってない? 超不思議なんですけど!」

「………ちゃうねん」

「あっ?」
「えっなんですの?」
「ちゃうねん!! ひー」

「ちゃうねん。もういいよわかった。オレは女性が苦手なんだよ。だから緊張してた。あとな、オレの故郷はこういうしゃべり方をすんねん。そういうことだ。わかった? これでいい?」
「ギャハハハハ! そうだったのかレイドたん、そうならそうと早くいえよ」
「ふひゃひゃ、あたしみたいにギャルはダメっすか? レイドたん」
「えー、じゃあ私とはお近づきになれませんねぇ。」
「…もうどうでもええわ。でもレイドたんはやめろよ」
「ダーメ、今からレイドたんで決まり。」
「そうだそうだ、いいじゃんその方がもてるって!」
「えー、何でもてるんですか?」
「いちいちこまけーなモーリスは、いいの。じゃ、ほないきますか? ギャハハ」

−日の当たる樹海の中心地にて

 4人は、背中に冷や汗が流れるのを感じていた。目標物を倒すためだけに発育した2本の大きな腕と、敵を威嚇するための鋭い角。そして森中に響き渡るような叫び声を挙げるエネミー、ヒルデベアだ。その凶暴なヒルデベアの群にウサムたちは囲まれてしまったのだ。

「おいおい、どうするよレイドたん」
「ちっ…。運が悪いな」
「こ、こ、怖いですぅ」
「おいレイド、おまえデモンガードだろ、あたいたちに指示出してくれ」
「…承知! ウサムクは目標を攪乱しながら後方から攻撃。マクガは遠方からマシンガンで援護してくれ。モーリスはシフタとデバンドで補助を頼む。後は…オレに任せろ!」
「かっこいい、イケてるよレイドたん」
「合点! 撃ちまくるぜ!」
「わかりました。シフデバですね!」

 モーリスのシフタとデバンドが4人の攻防力を底上げし、マクガのマシンガンが的確にヒルデベアたちを捕らえていく。ウサムクはヒルデベアが樹海の中心の一点に集中するように円を描きながら動き回る。

「レイドたん、今だよ!」

 ウサムクが大きな声で叫ぶとレイドは大きく身を低くし、剣先に心を集中した。

「デモンガード、レイド…参る!!」

 その時、レイドの持つ刀身の蒼い和刀が一閃、ヒルデベア4体の巨体を切り裂いた。一瞬で崩れ去るヒルデベアたち。

「すごいよレイドたん。つえー!!」
「うおおお、やるじゃねえかレイドたん。マクガ感激したぜ!!」
「すごいです、すごいですよ。うわぁぁぁ♪」
「ふう…。皆、無事か?」
「だいじょうブイっすよ。超よゆー! ぎゃはは…。ってなにあれ?」

 とウサムクが指刺す先には光輝く何かが転がっていた。

「ふむ、エネミーウェポンか。」
「エネミーウェポンってなんですか? レイドさん」
「あー、ごく希にエネミーを倒したときに、体の一部がフォトン化されてその場に残ることがあるんだ。これがそれだよ」
「ふーん、で何に使うの?」
「うーん、オレも詳しくは知らないが、エネミーウェポンを武器に精製してくれる博士がシップにいるらしいよ」
「へー。そうなんだ。じゃあさとりあえずこれ持ち帰ろうぜ」
「みなさーん、これもエネミーウェポンですかね? 大きいですよぉ!!」

 とモーリスが手に持っているのは、ヒルデベアの生首だった。

「…モーリス。それはただの生首だから…」
「ぷっプププ、ぎゃははは、相変わらずおもしれーなモーリスは」
「ほんと超うけるんですけどぉ!」
「やれやれ…。」

 ひとときの静寂の中で4人で笑い声が樹海の奥まで響き渡っていた。

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